まさに「人生劇場」というタイトル通り、人生が凝縮されたアルバムだった。
これぞヒップホップのアルバムという感じなのだが、私にとっては初めての経験だった。
これまでヒップホップを聴いてもどこかピンとこなかった。外国で起きていることを歌われても実感が湧かないし、悪いことを歌われても共感できない。
そもそも圧倒的に前提知識が足りない。
歴史や文化を知らないから、歌われていることの背景まで理解できていない。
そう思って、哲学や歴史などについての本を読んだりもしてきた。
人生そのものが凝縮された音楽作品を味わうという経験、今回初めてした気がする。
私はDos Monosがデビューした頃からずっと好きで、「TOKYO BUG STORY」「シットとシッポ」「脳盗」「品品団地」などすべて聴いている。
これだけ話を聞いていると、その人の歴史、思想、人となりが流石に分かってくる。
100時間以上ラジオを聴いてきた中で知っていたエピソードやまだ知らない部分までを、30分に凝縮して一気に浴びせられたような感覚だった。
だからこそ、今回の『人生劇場』は本当にくらった。
ただ曲が良いというだけではない。
これまで聴いてきた音楽やラジオ、そこで知った人物像、その背景にある人生。
それらが全部つながった状態でこのアルバムを聴いた。
まさに「人生劇場」というタイトルそのものだった。
そして最後のフリースタイルで泣いた。
音楽を聴いて泣いたのは中学生ぶりくらいかもしれない。
本当に最高だった。

